プログラマとかSEという職種に興味を持っている人は意外に多いようです。そのような人達の割とポジティブなイメージとしては、時代の先端の職業、スマートで華やかな世界、高収入といったもの。一方プログラマという言葉にネガティブなイメージを持っている人も大勢います。新3K(キツい、厳しい、帰れない)、ヲタク、35歳定年説、などです。どちらも半分正解、半分間違いです。

結論から言うと「未経験でもプログラマになれるか」というと「なれます!
確実になれます。いわゆるソフトハウスとかシステム開発会社と呼ばれる企業にエンジニアとして就職すれば、あなたはプロのプログラマです。ただ当初想像していた「高収入で華やかな最先端の」プログラマかどうかは別として、という条件付きですが。

順番に検証します

・華やか×
・高収入(最近の厳しい雇用環境を聞くと恵まれてると思う)
・キツイ(常に勉強してないといけないのをキツいと感じる人には)
・帰れない(そんな時もままある)
・ヲタク(確かに生息率は高い)
・35歳定年×

その昔3Kという言葉がありました。「キツイ、汚い、危険」の頭文字を取って、大変なのに給料が割に合わない仕事の意味でネガティブに使われていました。主にガテン系の職種です。それに対して時代の先端を行くイメージに捉えられていたITの世界でも新3Kという話が言われ始めました。特に「帰れない」のはツライです。本当にいつ帰れるのかゴールが見えない事があります。
開発の現場は「華やか」とは正反対の、むさくるしい兄ちゃん達の溜まり場のようだったりします。プログラミングとは家内制手工業の世界なのです。ITという言葉に派手なイメージを持って業界に入ってきて、現実とのギャップに失望する人も時々います。

しかしそれ故、なり手が少ないのも事実です。本当は絶対数だけ見れば多いんでしょうが、なにぶん需要の方がはるかに上回っていて、完全に供給不足です。供給不足というのは我々にとっては都合の良い事ではあります。プログラマの供給不足は今後もますます進行していく事がはっきりしているので、未経験だろうが何だろうが、ちょっとでもプログラムをかじった人間なら重宝されてしまうという状況が生まれます。

ただそんな状況にあぐらをかいて、ロクな技術も無いのに一人前の技術者としていつまでも仕事が出来ると思い込むのは間違いです。同程度のスキルを持つ20歳と40歳を比べて、ユーザーがどちらを欲しがるかは言うまでもありません。技術者を抱えるシステム会社も同様です。40歳の技術者は20歳の技術者に比べて数倍から十数倍のスキルを持っていないと勝負できません。若い頃に身に付けた知識だけでは生き残れないのです。そこのところを勘違いして『自分の技術はもうこれで十分』とスキルアップの努力を止めてしまうから、35歳くらいになると淘汰されてしまうんです。

未経験の方は、高卒の18歳の新入社員と同じスタートラインに立っている事を認識して下さい。そして同じスキルならば年齢的に不利な立場にいる事を理解してください。その上で、そんな新卒に負けないようにスキルを身に付ける努力をして下さい。その先にあるのは、最初にあなたが想像していた華やかで高収入を得られるプログラマでしょう。